人は、どこで”人ではないもの”になっていくのだろう？

2024/06/18

カウンセリング宇宙周波数

人は、どこで”人ではないもの”になっていくのだろう？

うちの母は、
”きちんと人であること”を常にその生き様を通して
教えてくれている人だと思う。

母は、パンを焼いて、
そのパンを食べて「おいしい」って言ってくれる人が
いることがうれしいのだといって、約30年前にパン屋を始めた。
その前から、ずっと、趣味でパンを焼いては配っていた。

ちょっと昔に、ぼそっと言っていたのだけれど。
「うちにも昔、大手のパン屋さんから、
　レシピを渡してくれたら大きな商売にしますよ、
　って話があったのよ…
　迷ったけれど、でも私のやりたいことじゃなくなるんじゃないか、
　って思って断ったのよ。」

このとき、ちょうど、祖父母からの稼業であった
パン屋とは別の事業がうまくいかなくなっていた時期でもあり、
実家・父母はとてもお金で苦労をしていた時期でもあったのだけれど。
（そして、その後、某有名パン店が、母の店の目の前に
　店舗を構える…といういやがらせ？を受けたりもしたようだけれど。）

当時は、なんとなく聞き流した言葉だったけれど、
今なら、その選択の素晴らしさ・高貴さがすごくよくわかる。

お金をたくさん、儲けることが大事なのではない。

ここのところ、
多くの人たちがビジネスありきの付き合いを求めてきていて、
最初はとっても親切に仲間として迎えてくれるのだけれど、
「人に接するのは、仲間を増やすための作業」
みたいな話を聞いて、
その人はお金も十分に稼げているのだけれど、
それでもその先にもお金につながることを
求め続けてしまっているのかなぁ…
（たとえそれが、より大きな夢を叶えるために元手が必要であるのだとしても）
とちょっと悲しい気持ちになった。

また別の場面で、
「このお客さまからは、いくらせしめることができるだろうか…」
と、それまでお金に困ることなく良い仕事をしてきていた人が
お金に困ったら良いサービス提供ではなくいくらお金を取れるかに
意識が向いてしまうのだなぁ、ということにも
ちょっと悲しさを感じた。
（両方とも、単純な言葉上の受け止め方の問題だけかもしれないけれど。）

そして、たくさんの人たちが、
行動してみないまま稼げない負け惜しみを口にするのを聞いたり、
お金の有無を言い訳に何かをあきらめる姿を見たり…
このいずれも、単にお金に振り回されているだけで、
自分がどうしたいか、が中心にあるわけではないようだと感じる。

お金がないことで困る経験をするから、さもしくなるわけでもなく、
お金を十分に得られる経験をしたから、さもしくなるわけでもないようだ。
（むしろ、十分に稼げたら他の人にも優しくなれるのだと思っていたけれど、
　そうでもないようだ…）

人を人として、きちんと扱う。
そして、そのベースにあるのは、
「自分が本当にやりたいことは何だろう？」
と、自分自身の本心や夢をお金や権威に明け渡さない、
つまり自分自身をきちんと人として扱うことなのかもしれない。

人が、喜ぶような、
人が、笑顔になってくれるような、
人が、人生に希望を見出せるような
人が、わたしに出会えてよかったと（お金になるからではなく）思ってくれるような、
そして、本当に生まれてきてよかった、人生最高！！と
自分自身を表現し尽くせるような、そんなきっかけになれる関わり方を
していきたいなぁ、と改めて思った。

（そして、母がわたしの母でよかったなぁ、と思ったりするのであった🤭）