コンフォートゾーンから抜け出す

2024/07/07

カウンセリング

コンフォートゾーンから抜け出す

ブレークスルーするには、
苦手なことに取り組むことが必要、
と言われるけれども、

この、取り組むべき苦手なことってなんだろう？

たとえば、
人前に出ることが苦手な人が、
意を決して、一度人前に出てみる。

これは、コンフォートゾーンから出たことにはならない。

継続することができて初めて、
コンフォートゾーンから出ることができた、と言えるのだと思う。

だけれども、結局これって、
何度かやっていくうちに”慣れ”に変わってしまい、
”惰性”として、やっていくことができるようになる類のものでもある。

こうなってしまうと、
脱却すべき苦手なものではないともいえる。

結局、
”自分ではないもの（仮面）をすべて取り外していくこと”
≒コンフォートゾーンからの脱却
なのだと思う。

自分ではない新たな仮面を付けていくような、
苦手の脱却を繰り返してみても、
その瞬間はうまくいったような現実が手に入るかもしれないけれど、
それが永続することにはつながらない。
（永続させるためには、その新たな仮面の自分を演じ続けなければ
　ならなくなってしまう。）

そうならないためには、
苦手なこと（今この瞬間のコンフォートゾーンが何か）の
見極めが大事になるのだろう。

本当の自分に合わないこと。

それをしっかりと見極めることが大事なのだと思う。

一方で、
この”本当の自分”というものが、明確になっていない場合、
自分の”快・不快”の感情・感覚のみに頼って、
心地よく感じるものこそが、本当の自分（の好むもの）という
罠にかかってしまう。

心地よく感じることのみを選択していく…
これは、コンフォートゾーンからの脱却、
苦手の克服にはまったくならないのだ。

例えば、
わたしは表現をすることが好きだから、
誰に何と言われようと、その道を進む！！

というのは、一見すると、
それまで、周りの人の顔色を窺って自分らしい表現をできなかったけれど、
周りの人の意見によらず自分らしさを表現する、
というふうに、
周りの顔色を窺って無難な生き方をする、という
コンフォートソーンから抜け出す選択をできた！
というふうに思えるかもしれないけれど、
これは単に、我を通すことができたに過ぎない。

コンフォートゾーンから抜け出して、
本来の自分として生きるということは、
その”我（個）”をすら超えていくことを意味するのだと思う。

「誰に何と言われようと」というふうに考えている時点で、
実は、「誰かに何かを言われる」前提でやっていることになる。

そこにはまだ、「本来の自分」が存在してはいない。

超越するということは、
「自分は自分である」ということのみが存在する。
ただそれだけなのだ。

そこに付随する、様々な人間社会に関わること、
これらに対する苦手意識（拘りを持ってしまっている信念）すべてが、
ある意味で、
「どうでもいい」「どちらでもいい」状態になっている…
つまり、まったく気にならない状態になっていること。
これが大事なことなのだと思う。

なにかに対するこだわりが、まったく消えること、
（すべてのものごとを起こすときに言い訳がまったく存在しないこと）
これこそが、目指す姿なのだと思う。

それを”自然体”というのだと思う。